宇宙からきたかんづめ


「宇宙からきたかんづめ」

 

 佐藤さとる 作

 

最近,SF小説好きの方とお話しをする機会があり,SF小説の魅力を再認識しました。それでも,「科学的理論に基づく小説」は,理系脳を持ち合わせていない私にとっては,まだまだ難しく,面白そうな小説をいくつか紹介してもらってはいるのですが,なかなか手が出ていませんでした。

そんな時,図書館の児童書の棚で見つけたSF小説がこれです。

SFの面白さに,ぐぐっとひきこんでくれます。

そして,あとがきには作者が「児童書」と「SF小説」の釣り合いをもたせる難しさを書いています。

そういえば,子どもの時はSF小説をあまり難しいと感じた記憶がありません。それよりも「少し不思議」な世界にみるみる引き込まれていったものです。それは,児童向けに書きかえる段階で,SF小説としての「理屈っぽさ」が無くなってしまい,SF小説としては意味合いの薄いものになってしまったモノを読んだからなのかもしれませんが,「面白い」と感じたことは確かです。

前出のSF好きの方,学校図書館にSF小説を寄贈する活動をしているそうです。

「宇宙からきたかんづめ」のように,「児童書」と「SF小説」のバランスを絶妙に保っている,魅力的な本がたくさんある学校図書館っていいなあと思います。