和菓子のアン


「和菓子のアン」

 坂木司 作

 

和菓子の餡は洋菓子で言うと生クリームでしょうか,それともチョコレートでしょうか。

そんなことはさておき,殺人事件が起こる小説がミステリーだと思っていましたが,これもある種のミステリーで,和菓子の歴史やネーミングの由来などで買い求めるお客さんの行動を謎といていくところが面白いと思いました。

先日バザーに出された古着に値札をつけるお手伝いをしたのですが,その作業もミステリーにあふれていましたよ。一体どうしてこの新品の服が大量に出されているのかとか,この服,一体どういうシチュエーションで着ようと思ったのかとか…。

さて,この小説を読むと当然のようにデパ地下で和菓子を買いたくなるのですが,デパ地下の上生和菓子たちはプラスチックの入れ物に窮屈そうに入れられていて,あまり買いたくなるようなものはありませんでした。

近所の和菓子屋さんに,久しぶりに季節の上生菓子を注文したいですねえ。少々値が張るので,何か理由がほしいところです。