「かかし」
ロバート・ウェストール 著
金原瑞人 訳
ホラー映画を観終えたような余韻を感じました。故・淀川長治さんが太い眉毛を上下させながら「怖いですねえ,恐ろしいですねえ」という声が聞こえそうです。
どんどん追い詰められていく少年の心理描写が素晴らしいと思いました。自分で自分の首を絞めていくのです。苦しい息遣いが聞こえてきそうです。
私はあまり外国小説を読まないのですが,金原瑞人さんの翻訳はすーっと入ってくるので,最近手に取るようになりました。
本当は原文で読めればいいのですけどね。