「さくら」
西加奈子 作
株式会社小学館
さくら(かどうか本当はわからない)の花びらが尻尾についていたので「サクラ」と名付けられた犬と5人家族の物語です。
哀しかったり,切なかったり,マイナスイメージの場面でも,犬一匹いるだけで,なぜか穏やかな気持ちになれて落ち着くことができるのはとても不思議です。
人間同士だと,お互い何を考えているのかばかりが気になってしまいますが,相手がペットだと,純粋に相手の「呼吸」だけを感じ取ればいいからかもしれません。
ところで,我が家のお犬様,一週間よそに預けたら,一人で留守番ができない甘えんぼになってかえってきました。「も~何考えているの~」と私を困らせていますが,一週間のうちに呼吸が微妙に変わってしまったのは案外こちら側で,それに戸惑っているだけなのかもしれませんね。確かにここのところバタバタと忙しかった…。
もとのあうんの呼吸にお互い戻れるように,のんびり構えていきたいと思っています。